Think Real

リアルに考えよう

「未踏」の意義

6月5日に未踏説明会@筑波大学(当日ポスターあり)を開催しました。私,世話人。
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冒頭,未踏PM経験者として,田中二郎先生と私が一言ずつ,挨拶させていただきました。

続いて,IPAの未踏責任者,神島さんによる未踏プログラムの説明。昨日は立命館大学(草津キャンパス),今日は筑波と,精力的な説明会行脚を続けているそうです。ここ一ヶ月で十数カ所で説明会を行ったと仰っていました。週末は趣味でやっているトランペットのコンサート。(神島さん,お身体にはお気をつけ下さいね)
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その後は,筑波大学生OBで,未踏開発者OB2名による講演。最初は伊藤 隆朗さん。伊藤さんのお話を伺ったのは初めてだったのですが,さすが,話がお上手で引き込まれました。(OB講演二人は,あまりに話に引き込まれて,写真を写すのを忘れた程です)ネットワークが得意のソフトイーサ社だけれども,人形を動かすとそれがそのまま3D-CGに取り込まれるQUMARIONという製品を同社が出しているのですが,そのグラフィック処理部分は伊藤さんが担当と言うことで,納得! 未踏からQUARIONにつながっていく話がとても面白かった。

そして感心したのが,伊藤さんが指摘した,未踏に挑戦する意義。PM指導,仲間との交流,開発費援助は,よく言われる未踏の魅力ですが,彼に言われるともう一つあるという。それは,開発期間を切られること。

通常,開発者は,未踏があってもなくても,開発をしているものです。では,未踏に採択されると何が違うか?締切が設定され,それまでに「成果」を確実に出さねばならない。このスケジュールが設定される,デッドラインが設定されるということで,開発の集中力が増し,開発が一気に進むのだそうです。
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(伊藤さん発表スライドを御本人の許諾を得て掲載)

なるほどと思いました。未踏の意義は締切にあり。鋭い,本質を突いた指摘です。

以前,こんな本を読みました。「デッドライン仕事術」

デッドライン仕事術 (祥伝社新書)

デッドライン仕事術 (祥伝社新書)

人間の脳は集中力を上げよと言っても上がるものではない。しかし時間を意識することはできる。例えば,電車の出発時刻に間に合うように急いで駅に駆けつけることが自然とできる。集中力を上げるためにはデッドラインを設ければ良い。脳はそこに向かって自然と集中力を上げる。

二つ目の発表は登大遊さんの発表。彼とはもう10年以上の付き合いになり,彼のプレゼンは幾度となく聞いていましたが,今回のプレゼンは,筑波大住人のために用意されたスペシャルコンテンツ。素晴らし過ぎてここに書けません。ご興味のある方は,彼を招待講演で呼んでみたらやってくれるかもしれません。