Think Real

リアルに考えよう

「柔道」というもの

本日(2月7日)朝日朝刊に掲載された山口香さんの記事「(インタビュー)15人の告発 筑波大大学院准教授、元世界王者・山口香さん」,胸を打つものがありました。こういう人を育てるものこそが,日本人が心の中に描く「柔道」というものではなかったのかと。

> 私は選手に言いました。『ここからはあなたたち自身でやりなさい』と。さらに『あなたたちは何のために柔道をやってきたの。私は強い者に立ち向かう気持ちを持てるように、自立した女性になるために柔道をやってきた』という話もしました

もう一箇所:
> 「嘉納師範亡き後、指導者たちはその理念を勝手に解釈するようになったのでしょう。柔道が国際化し、JUDOになって大事なものが失われたと語る日本の柔道家は多い。違うと思う。嘉納師範は柔道の修行として『形』『乱取り』『講義』『問答』の四つをあげています。後ろの二つを一部の日本人が省略し、柔道の姿を変えてしまったんです」

世界が柔道をJUDOにしてしまったのではない。むしろ変わってしまったのは日本人だという指摘。今回の件をきっかけに,「柔道」とは何かを考える時期に来ているのでしょう。

柔道だけではありません。最近,昭和の時代の話を映像を聞くと,ああ変わってしまったと思うことがあります。世界が変わったから?いや,私達自身が自分達を変えてしまったのかもしれません。