Think Real

リアルに考えよう

和田英一先生のご訪問

おそらくは,日本のプログラマ/ソフトウェア研究者の祖先と言っても過言ではない和田英一 先生(東京大学 名誉教授,IIJ技術研究所 研究顧問)が筑波大の私の部屋を訪ねて下さいました。(9月18日)

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(Photo by 長谷部浩二氏)

御年が何と82歳。久しぶりにお会いして驚嘆したのが,知能面と身体面の両方に衰えが感じられないこと。私がこれまで生きてきた50年で,最もお元気な82歳でいらっしゃり,私にとってのこの記録はおそらく今後,書き換えられないのではないかと思うほどでした。

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議論は約2時間,さまざまなプログラミングや,プログラミング言語に関すること。ちょっとホワイトボードを借りるよ,と言って,すらすらと書き始める。

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圧巻だったのは,知らせたらKnuthも脱帽して,本に掲載してくれたという,64ビットCPUをうまく使ってエラトステネスのふるいで素数を計算する方法。下記がそれを説明するためにホワイトボードに書いて下さった図。

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和田先生のブログページ「素数定理」から引用:

このことは私がKnuthに提案したので, TAOCPの解答には, We can combine 3 with 11 and 5 with 7, as suggested by E. Wada. と書いてある.

82歳になっても,ここまで冴え渡った頭脳を維持できるということを目の当たりにして,驚嘆でした。

いろいろと刺激や考えるヒントを頂きました。今後の洞察や研究教育活動に活かしたいと思います。