紅白歌合戦2012
NHK紅白歌合戦2012を観て感じたこと10です。
(1) 制作側(NHK)の演出,準備,構成がすごかったですね。出場歌手が歌いたい歌というより,視聴者が聞きたい(と思われる)曲を徹底して優先している。番組中で,どちらが勝つか?と煽られても,出演者より制作者側の予定調和的演出が強く感じられるので,その気分は,昔のようには盛り上がらない。
(2)ステージバックの大画面,すごかったですね。LEDでしょうか。相当に時間を掛けて作り込んであるように思いました。ステージ上の生パフォーマンスとどうやって同期させたんだろう?モニタ画面に歌手側が合わせたのかな?
(3) 嵐を大部駆使していましたね。企画物で2回,持ち歌メドレーで1回のパフォーマンス。あちこちの局で使われまくって,嵐が磨り減ってしまわないか心配。
(4)舘ひろしの「嵐を呼ぶ男」で,神保彰(元カシオペア)がドラムが聴けたのは嬉しかった。
(5)美輪明宏の「ヨイトマケの唄」,素晴らしかったです。抜群の表現力。歌唱というよりも,表現。
(6)MISIAの,アフリカ・ナミビアの砂漠からの生中継は圧巻でした。HD高画質であんな生中継が紅白で観られるとはすごいものです。複数台のカメラワークも素晴らしかった。そして,野外で砂漠という環境ながら,MISIAの素晴らしい歌唱。相当に周到な準備がなされたのでしょう。
(7)福山雅治のコーナー良かったですね。市川猿之助,中車による襲名口上はお見事。歌舞伎における「型」の素晴らしさを実感しました。彼らの空中演舞中のBGMでの福山のギター,うまし。福山の多才ぶりには脱帽というしかない。
(8)演歌歌手のバックダンスやコーラスにAKBらの若手を絡める演出。さすがです。広い世代の視聴者の興味を惹きつけ,チャンネルを変えさせない。視聴率確保。私の様な歳の者が観ると,情緒が失われていく気がしますが。
(9)AKBやSKEなど,非常に多人数のアイドルグループがたけなわ。よく,マネージメントが破綻しないものだと感心します。移動,時刻合わせ,練習とリハーサルなど。
(10)約4時間以上にわたって,緻密に構成された生放送。地球規模の生中継。昨日今日あった箱根駅伝もそうですし,もうすぐ行われるセンター入試もそうですが,大したものです。大規模分散システム。これらが出来る国は,世界でもそうないでしょう。