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ネットとストーカー犯罪

神奈川県逗子市で起きたストーカーによる刺殺事件(Naverまとめ)。本日(11/11)朝日朝刊の記事です。ネットを駆使してストーカー相手を探索しまっくたという話。

 神奈川県逗子市で6日、デザイナーの三好梨絵さん(33)が元交際相手の男に刺殺された事件で、インターネットの特定の質問サイトに事件の準備や予告をうかがわせる投稿が相次いでいたことがわかった。朝日新聞(11月11日朝刊)

ネットで検索したらすぐに見つかりました。

「探偵業者の方に質問です。携帯などからターゲットの居場所を特定するにはどのような手段を活用しているのでしょうか」

下記のようなローカルで,具体的な質問へのQ&Aも簡単に見つかります。実際にこのバスが使われた可能性が高い模様で,背筋がぞっとします。

「逗子駅から小坪6丁目に行くバスはありますか」

以前,ネット上のQ&Aを,大学入試のカンニングに使った例がありました。今回は殺人事件に使われてしまいました。

調べたいことがほとんど何でもわかってしまう。子供の頃は夢物語だった「人工頭脳」が,人力も借りてではありますが,実際に実現されてしまっていることに戦慄すら覚えます。それは本当によいことなのか?

これも犯人が発した質問文です。一年前に。

「例えば、殺人事件を犯した犯人が、逮捕される前に自殺してしまった場合、その後の事件の処理はどうなるのですか?」

犯人は「罪と罰」を完全に意識していた。ここまで書いて,以前,自分がブログに書いたエントリを思い出しました。

ドストエフスキーとインターネット,全能感(爆笑問題 vs. 亀山郁夫氏)

ネット犯罪というと,ネットの中で「閉じた」犯罪を通常は意味すると思いますが,今回の事例で考えさせられるのは,ネットが,実社会や心の闇までが結びついたような,もっと広範で,深い関係です。